汚泥脱水の含水率とは?

「汚泥の含水率って何?」「汚泥の含水率を下げる方法が知りたい」と考えている方もいることでしょう。当記事では、汚泥の含水率とはどのようなものなのかまとめるとともに、汚泥の含水率を下げるメリットやその方法についてなど詳しく説明していきます。含水率とは何かを知りたい人や、汚泥の含水率を下げる方法を探している方はぜひ参考にしてみてください。

汚泥の含水率とは

下水処理を行うと水はきれいな状態になり、汚泥が生じます。

汚泥は濃縮や脱水などの工程を経て、脱水汚泥と呼ばれる状態になるのですが、これには多くの水分を含んでいるのです。

脱水汚泥の中にどのくらいの水分が含有されているのか重量で示す用語を「含水率」と呼びます。

脱水汚泥は約80%もの水分を含んでいると言われており、そのままの状態で外に運搬した場合、100㎏の脱水汚泥に例えると約80㎏の水を運んでいることになるのです。

汚泥の含水率を下げるメリット

ここでは、汚泥の含水率を下げるとどのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

含水率を下げると重さや容積を減らせるので、輸送にかかるコストや温室効果ガス排出を削減することに繋がります。洗濯洗剤に例えると粉末洗剤が挙げられますが、これにはほとんど水分は含まれていません。

ゆえに重量が軽くなり、輸送にかかるコストや温室効果ガス排出の削減につながるので、液体タイプよりもメリットがあると考えられます。

しかし、含水率を下げるには、水分を減らすために加熱などを行う必要があります。そのような処理にはコストがかかり、温室効果ガス排出が増えてしまうケースが多いのです。

汚泥処理の計画を立案する際には、輸送だけではなく、加熱などの工程も含めて、トータルで評価することが重要でしょう。

汚泥1000リットルの脱水をした場合の脱水処理法と廃棄法の処理方法の違い

汚泥の含水率の計算方法

下水汚泥の含水率の計算方法について説明していきます。例えば水分99に対して固形物が1含有されていると含水率は99%です。含水率が1ポイント減って98%になると水分98・固形物が2という状態になり、水分49に対して固形物が1、体積は50%削減されます。

含水率80%まで脱水を行った場合、固形1に対して水分が4まで減っているということになるため、体積はもとの含水率99%の汚泥と比べて1/20の状態となるのです。

次に、汚泥の中の固形物が減った場合の汚泥量の変化について解説していきます。 含水率が80%で固形物が20の汚泥がある状態だと、固形物が半分に減った場合、同じ含水率であると汚泥量も1/2になるのです。

実際のところ、嫌気性消化によって脱水性の低下がみられたのだと考えられます。 ですので、消化によって汚泥中の固形分が半分になり、さらに含水率が3ポイント上がった場合について考えてみましょう。

例えば混合性汚泥で含水率80%の場合、固形物が半分に減ると汚泥量も1/2になります。消化によって含水率が3ポイント上がり、消化汚泥の含水率が83%になると含水率は混合性汚泥よりも高くなりますが体積は6割ほどまでに減ると言われているのです。

汚泥の含水率を下げる方法

高含水汚泥の含水率を下げるためには、乾燥や脱水の方法を用いることが有効です。 乾燥や脱水の設備取り入れたり、工場内で発生する余剰蒸気などがある工場の場合、それを利用して乾燥機を導入、稼働させたりすることも可能かもしれません。

例えば、施設内に高熱を発する炉の設備を有している場合、その熱で汚泥の水分を乾燥させる設備として利用しているケースなどです。

おすすめの汚泥脱水機を紹介

汚泥脱水機を導入すると、汚泥処理コストを削減できることにつながります。「メンテナンス費がかさんでしまう」、「人手不足で運用ができない」などの事態にならないように、導入する際に、メンテナンスしやすくて扱いが比較的容易なものを選ぶことはもちろん、メーカーのフォローアップが充実しているところを検討することをおすすめします。

当サイトでは、汚泥脱水機のメーカーや選び方などを詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

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